6月になるとニューヨーク市の街が虹色に変わります!
デパートのディスプレイ、お堅いイメージの銀行や図書館、教会、高層ビルまでのイルミネーションがレインボー仕様になります。地下鉄の車両やレンタルバイクのcitibike までもがレインボーのデザインに。
なぜ、ニューヨークがレインボーカラーに?
6月に入るとニューヨークは「プライドマーチ」にちなんだ広告やディスプレイが目立つ様になります。
( 写真:New York 市立図書館 – Stephen A. Schwarzman Building )
( 写真:エンパイヤーステイトビルディングとマディソンスクエアガーデン)
Contents
NYC プライドパレードとは?
『LGBTQ +』* の文化、プライド、コミュニティを祝うためのイベントです。( 写真:クリストファーストリート風景)
NYC プライドパレードは、6月の最後の週末にニューヨーク市で行われているイベントで、パレード(マーチ)、音楽フェスティバル、コンサート、エキシビション、パーティ、ブース展示などを通し、多様なコミュニティを刺激し、教育し、記念し、祝う『LGBTQIA+』のイベントです。
特に日曜日に開催されるパレード(マーチ)は有名で、2019年には全世界から500万人が集まったと言われています。
ダイバーシティ、多様性が求められるこの時代、『すべての人が法の下で平等な権利を持っている』という差別のない未来に向けて、『プライド』の魂はプライドパレードを通して受け継がれています。
*性の多様性と性のアイデンティティを表しそれらから構成される文化
『LGBTQ +』の意味に関する詳しい記事:朝日新聞 SDGs ACTION https://www.asahi.com/sdgs/article/14564464
NYC プライドパレートはいつから始まったの?
プライドパレードは1970年6月28日に『ゲイの権利』を勝ち取ったことを祝うパレートとしてスタートしました。
52年前から開催されている古いイベントです。
シカゴ、ロサンゼルス、ニューヨーク、サンフランシスコで、最初に開催されました。現在は、世界数カ国で、プライドイベントは行われています。
『ゲイの権利を勝ち取った』ことを祝うとは?
『ゲイの権利』を勝ち取ったとされる出来事、それは、1969年6月28日に起こった『ストーンウォールの反乱』と呼ばれる迫害に立ち向かった抵抗行動です。
1960年代、同性愛者が集まり同性同士でダンスをしたり、女装(男装)をすることは違法でした。1966年、マフィアが「ストーンウォールイン」というダンスホールバーをゲイバーとしてリニュアルオープンしました。
そして「ストーンウォールイン」は同性愛者にとって、カップルが一緒に踊れるニューヨーク市内唯一の場所となりました。
しかし、警察の踏み込みは日常的に行われ、その度に、腐敗した警官に賄賂が流れ店の営業は続いていたようです。
1969年6月28日、その日もいつものように、警察が踏み込み逮捕者を連行しようとした際、その場にいた同性愛者たちが警察に立ち向かいました。警察がそのパワーを抑えることができずに暴動は起きました。
(写真:ストーンウォールイン)
そして、抗議デモが数日続きました。
この出来事が『ストーンウォールの反乱』と呼ばれており、その出来事を祝うパレートが反乱の1年後、1970年6月28日に初めて行われました。
そして、今年も『LGBTQ +』の文化、プライド、コミュニティを祝うプライドパレードが開催されます。
参照:“Stonewall Inn”. NYC LGBT Historic Sites Project.
“Stonewall Inn Named National Monument, a First for the Gay Rights Movement”. The New York Times.
ストーンウォール・ナショナルモニュメント
この「ストーンウォールイン」の前に小さな公園があります。
この場所で抗議デモ、ムーブメントがあった歴史的場所として、この公園は国立公園と認定されています。
ストーンウォールインを含むこのエリアは、『LGBTQ +』のサンクチュアリー(聖地)となっています。プライドパレードもこの辺りを行進します。
USA国立公園サービス:ストーンウォール https://www.nps.gov/ston/index.htm
いつ開催されるの?
毎年、6月に開催されます。
今年(2022年)の公式イベントは、6月15日(水)から27(月)まで行われます。
メインイベントでもあるパレード(マーチ)は、6月26日(日)です。
他にも楽しそうなイベントが盛り沢山です。公式ページもチェックしてみてくださいね。
公式サイト
https://www.nycpride.org/events
-
プライドマーチ(パレード)
<時間>6月26日(日)12:00 スタート
<会場>25th Streetと5th Avenue → 聖地「ストーンウォール・ナショナル・モニュメント」→ 16th Street and 7th Avenueでチェルシーにて解散予定。
*当日はパレードの位置をGoogle Map で検索できます。
-
プライドフェスティバル
<時間> 6月26日(日)11:00 AM – 6:00 PM
<会場> ハドソンストリート ( 4th Avenue Manhattan, NY 10003 ) View Map
出店ブース、エンターテイナー、ミニコンサートそしてアクティビティを楽しめます。
-
プライドアイランド
<時間> 6月25日(土)2:00PM – 26日(日)10:00 PM
<会場>ガバナーズアイランド
プライドウィークエンドに開催されるミュージックフェスティバル。
初のガバナーズアイランドで開催。
チケット発売中
注意:21歳以上。要COVID-19 ワクチン接種もしくは48時間の陰性証明書。手荷物はレンガより小さなバックのみ可。
チケット
https://www.nycpride.org/event/pride-island
イベントグッズは路面でも買えます。
購入してパレード見物するのもテンションが上がって楽しいですね。
グッズを身に付けて楽しみましょう。
グッズを持って街を歩けば、プライドパレードの一員です。(写真:プライドグッズを身にまといパレードを楽しむ様子)
(写真:わんちゃんもオシャレをしてます)
パレードに続く楽しみ
6月のニューヨークは、ショーウインドーのディスプレーをはじめ、プライドパードに賛同、協賛している企業も何かしらのレインボー色を使った広告、PRを打ち出してきます。
チェルシー地区、チェルシーマーケット前にオフィスを構えるGoogleもその1つで、ビルの社名ロゴをレインボーカラーにするほどです。
プライドパレードによって6月は経済が活発に動き、多くの大企業、グループがパレードに参加します。
企業によっては数百人規模でパレードを行います。
参加者数も多いため、パレードの開催時間も長く夕方近くになることも。
パレードに参加された皆さんは、どうされるのでしょう?
(写真:ワシントンスクエアパークの賑わい)
パレードは、ウェストヴィリッジにある聖地、ストーンウォールを通り、チェルシー地区で解散します。
パレード参加者は、その辺りのバーで飲んだり、公園で集まりはしゃいだり、あちらこちらでお祭り気分です。
その場にいると圧倒されるほどのエネルギーを感じられます。
その光景を体験したり輪に参加するのも、プライドパレードの醍醐味の1つです。
毎週の様にどこかでパレードが行われているほど、ニューヨークではパレードが盛んです。
その中でもプライドパレードは大企業やリッチな参加者などのスポンサーのお陰で、ゴージャスな見どころあるパレードです。
また、ダイバーシティー、多様性が求められる現代において、注目されるイベントの1つです。